[第四回] クラウドとネットワーク
今回はもうひとつクラウドサーバーを利用したシステムをご紹介します。
クラウドサーバー上に顧客データベースを構築してブラウザ経由で顧客データの検索や閲覧が出来るシステムをご利用いただいています。
一般的なシステムではありますが、なぜクラウドサーバーを使用しているのかというとそれには理由があります。
もともとはお客様のローカルネットワーク内のファイルサーバーにこのシステムを開発し導入していました。
当初は問題なかったのですが、数年たつうちにサーバーの調子が悪くなってきたのと同時に、他拠点でもこの情報が必要だったためFTPで都度送付していたのですが、
合理化出来ないのかというニーズが出てきました。拠点間でVPN接続をしてネットワーク共有も可能だったのですが、どうせなら社内サーバーをクラウドへ移行したらよいのではないかというご提案をさせていただき実施となりました。
各拠点とクラウドサーバーはVPN接続とし通信の安全性を確保しています。
ブラウザ画面でダイレクトにデータにアクセス出来るため利便性が向上し、サーバーシステムの不具合が皆無となったため、非常に良好な状態で運用できるようになりました。
ローカルシステムをクラウドへ移行するのは一部の大企業が特別なコストをかけて行う特殊なケースだけではなく、中小企業でもそのメリットを理解して実施するケースも増えています。
クラウドというと何か特殊で難解な技術が伴うと思われますが、実際の設定はローカル内で行う内容とほとんど変わりません。
社内でサーバーを運用する場合は以下のようなデメリットが付随していることを理解しておくとよいでしょう。
・ハードウェアのためシステムダウンリスクが常にある
・運用保守の人員にかかる負担が大きくなる
・社内だから安全という思い込みで、セキュリティ対策があまくなりがち
・社員の増減やデータ増加によるスペック変更が困難、または高コスト
ローカルサーバーで出来ること以上のことがクラウドサーバーで出来るとはいえないかもしれません。
クラウド化したからといって何か魔法のような機能が追加されるわけではありません。
しかし、負荷分散、冗長性、可用性などの点からローカルシステムより大きなアドバンテージをもっていることは確かです。
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