ネットワークカメラは、ローカル環境で監視カメラ用途で利用されることが多いのですが、実はいろいろな付加機能を付けることで監視カメラ用途とは全く異なる用途にも利用することが出来ます。
今回はそんなネットワークカメラの活用についていくつかご紹介していきます。

実例の紹介の前にネットワークカメラが普通のビデオカメラとは異なる特徴があるのですが、その特徴について整理してみます。
・カメラに機能を付加することが出来る
全てのネットワークカメラに当てはまる訳ではありませんが、特定メーカー製のネットワークカメラでは、アプリケーション等をインストールして特定の機能を追加出来ます。通常のビデオカメラでは機能は購入時に決まってますが、ネットワークカメラは機能のカスタマイズや追加が可能となっています。

・カメラ設定に関する機能が豊富
ビデオカメラと比較すると録画やデータ送出に関する細かい設定が可能で機能も豊富です。そのため目的に応じた柔軟な運用が可能です。

・防塵/防水性能が高い
屋外用ネットワークカメラに限定した仕様となりますが、通常のビデオカメラにはない防塵・防水性能があります。また屋外で常時使用する前提で開発されているので、耐久性も高く動作温度範囲も広くとられています。

それでは上記のような特徴を利用したネットワークカメラの具体的な活用例をみていきましょう。

■人数カウンターカメラ
ネットワークカメラに人数カウント機能をインストールすることが出来ます。通常人数カウントというと赤外線を使った機械が一般的ですが、複数人の同時計測や方向による計測区別などが苦手な面があります。ネットワークカメラは、映像解析による人数カウントになるため、複数の同時通過の計測やINとOUTの方向別のそれぞれの人数の計測が可能です。出入口の上部に設置して通過する人の頭上が映る様に設置して計測します。取付位置の高さや計測範囲の指定、計測感度の調整などを適確に行うことで計測精度を上げることができます。計測結果はレポートとして出力できます。
イベント会場への入場者数、店舗への来店者数、通行者数などの計測に便利なネットワークカメラです。

来場者カウンター機能付ネットワークカメラ

■タイムラプス動画の素材撮影用カメラ
タイムラプス動画とは、ゆっくり進行する事象を早送りのような感じで再生してみせる動画です。よく花が咲くまでの様子を早送り再生したような動画を見たことがあると思います。全ての動画のコマを単純に早送りするのではなくて、途中のコマを省いて制作するのが普通です。このタイムラプス動画を制作するには、一定時間ごとの静止画を撮影していけばよいのですがこれが意外と困難な場合が多いのです。タイムラプス動画の撮影は屋外のことが多いのですが、例えば通常のデジカメで行うとなると設置場所、防塵・防水、定期的なシャッター、データ保管場所などいろいろな課題が出てきます。そこで登場するのが屋外用のネットワークカメラです。もともと屋外での監視用に設計されているので防塵・防水は問題ありません。ポールや壁などに取り付ける機材も揃っています。定期的な撮影静止画の送出もカメラ機能で自動で実行できます。データの保管場所はクラウドサーバーを指定できます。このように撮影条件にぴったり当てはまるネットワークカメラはタイムラプス動画の素材撮影用として最適なのです。よくあるのは、ビル建築の様子を定期的に撮影しておき、完成時にタイムラプス動画として発表するといった使い方です。

建築現場のライブ映像とタイムラプス動画収録システム

■ライブ配信カメラ
ネットワークカメラであれば通常の機能としてライブ配信機能はあるのではないかと思われる方がいるかもしれませんが、確かに配信機能はあるとは言えますが問題は同時視聴人数です。ネットワークカメラのライブ映像の同時視聴人数には制限があり、メーカーや型番により異なりますが、どんなに多くとも数十人までです。そのため多くの方に見てもらうことを前提とした映像の配信は出来ません。多くの方に見てもらうには、ストリーミング配信のサーバーを経由して配信する必要があります。有名な所では、Youstreamのライブ配信サーバーがあります。無料で使用出来るためコストをかけずにライブ配信を行う場合に使用しない手はありません。通常のデジタルビデオカメラを使って同様のライブ配信を行うことも可能なのですが、カメラの他にパソコンやエンコーダーなど別の機器が必要になります。また屋外で撮影する場合には防塵・防水の問題も出てきます。そこで登場するのがネットワークカメラです。ネットワークカメラには、サーバーへの映像送出機能がついているものがあり、このようなカメラを選択すれば、エンコーダーやPCも不要で、屋外用カメラであれば、防塵・防水の心配もありません。唯一の欠点は、ビデオカメラと違い、ズームがカメラ単体では出来ない点(別にPC等に接続すれば制御は可能)です。そのため撮影対象によっては適さない場合もあるかもしれませんが、それ以外の点では大きな優位性があります。

インターネットライブ配信カメラ

■4Kカメラ
これはネットワークカメラの活用というテーマから少しずれますが、今では、ビデオカメラの領域では4Kカメラは珍しいものではありませんが、ネットワークカメラの領域ではまだ一般的ではありません。解像度でいうとFullHDまたはHD(720P)のネットワークカメラがほとんどです。4Kカメラが選択されない理由としては一番大きな要素はコストでしょう。しかしHD解像度の4倍の解像度があるからといって通常のカメラの4倍の価格になるという訳ではありません。広い範囲の撮影や被写体までかなり距離がある場合などには4Kカメラはかなり魅力のある選択肢となります。通常2台のカメラが必要なところを1台の4Kカメラでカバーするような使い方も出来ます。大きな建物を遠くから撮影する場合や景色の配信などに活用されています。

4Kネットワークカメラ

以上、ネットワークカメラの監視カメラ以外の活用方法についてでした。
編集:加藤